モントベルビュー価格とは
MB価格について知りたい日本への影響CP価格

このページでは、モントベルビュー(MB)価格について解説しています。

モントベルビューは、頭文字をとってMBと表記されることもあります。エネルギー関連のニュースなどで使用される用語です。

近年では、世界情勢の変化からMB価格が重要視されています。

モントベルビュー市況とは

モントベルビューの地図
モントベルビューは、ヒューストンの東に位置する都市

モントベルビュー(Mont Belviue)は、アメリカのテキサス州モントベルビュー市のこと、都市の名前です。「モントベルブー」とも表記されます。

モントベルビューの場所は、全米有数の巨大都市ヒューストンの東で、人口は1万人に満たない小さな都市です。

モントベルビュー(MB)価格とは、同地区にあるLPガス基地におけるLPガス取引価格を指しています。

モントベルビューにはLPガス地下貯蔵施設がある
モントベルビューは、テキサス州の小さな都市なのですが、アメリカ最大のLPガス地下貯蔵施設を有しています。
全米で生産されたLPガスは、パイプラインを通じてモントベルビューに集めて精製されます。そしてパナマ運河を通り海路で日本へと運ばれます。

MB価格は、北米産LPガス価格の指標となっているのです。

MB価格は、アメリカメリーランド州にある「OPIS(Oil Price Information Service)社」から営業日毎に発表されます。

OPIS社は、エネルギー価格を中心に情報を提供する企業。テキサス州のほか日本国内にもオフィスを構えています。⇒Oil Price Information Service社(海外サイト)

モントベルビュー市況はアメリカ内外のLPG指標
MB価格は、モントベルビューで業者同士が現物取引する価格がOPIS社によって価格評価されます。そのため毎月定期的に提示される金額ではなく、毎日更新されます。
またMB価格は、アメリカから輸出されるLPGだけでなく、アメリカ国内での流通価格の基準ともされています。

シェール革命

かつて日本国内で使用されるLPガスのほとんどは、サウジアラビアを中心とした中東アジアから輸入されていました。

2013年にアメリカとカナダでシェール革命が起こったことで、石油や天然ガスが同国からも生産されるようになり、世界情勢が変化します。

アメリカ産のLPガス
LPガスの原料であるプロパンやブタンは、原油を精製する過程で生まれる副産物です。つまり北アメリカでも大量のLPガス生産が可能になったのです。

これによりアメリカが石油はもちろんLPガス、さらに天然ガスの一大生産国となり、世界のエネルギー勢力図が大きく変わりました。⇒資源エネルギー庁・シェール革命

新パナマ運河の開通

モントベルビューがあるテキサス州は、メキシコ湾に面しています。その他にもアメリカ東海岸から日本へ物資を運ぶためには、パナマ運河を通らなければなりません。

新パナマ運河
2016年6月に新パナマ運河が開通したことで、旧パナマ運河と比べてより大きな船舶の通行が可能になりました。
モントベルビューから日本まで、より効率良く物資を運ぶことができるようになったのです。

新パナマ運河の開通でアメリカ・カナダ産のLPガスの輸入がさらに拡大することになります。⇒新パナマ運河の開通

MB価格と日本のLPガス料金は連動

近年では、モントベルビューから輸入するLPガスの割合が増加していることもあり、MB価格が日本のLPガス料金に大きな影響を及ぼしています。

国内のプロパンガス料金とMB価格が連動
基本的には、MB価格が上昇すると日本国内のLPガス仕入れ価格も上昇する、それに伴い小売価格も上昇することになります。

ただし下記の通り、必ずしもMB価格だけが日本のLPガス料金を左右している訳ではありません。CP価格やフレート、為替レートなどの要素を総合して卸売価格が決められるのです。

ジャパンガスエナジー・MB価格推移

MB価格以外にCPなどが指標となる

CPやMBなどを勘案して日本のLPガス価格が決まる
MBだけでなくCPやフレートなどを総合して日本のLPガス価格が決まる

上述した通り、アメリカやカナダ産のLPガスが割合が増えるまでは、中東アジア産の割合が多くを占めていました。

中東アジア産のLPガスは、現在でも日本へ大量に輸出されており、未だ日本市場へ大きな影響力を持っています。

主な産出国であるサウジアラビアから日本へ輸出される取引価格であるCP(サウジCP)は、日本国内のLPガス流通価格の大きな指標とされています。

現状では、MBだけでなくCPやフレートと呼ばれる日本へ運ばれるタンカー運賃などを総合して卸価格が決められています。⇒CPの解説