北海道のプロパンガスと都市ガス料金を比較
料金比較表比較結果熱量の違い料金の特徴

プロパンガスと都市ガスでは、どのくらい料金が違うのでしょうか?

このページでは、北海道のプロパンガスと都市ガスの料金を比較した結果を掲載しています。

「これから引越しで物件選びをしている」「プロパンガスから都市ガスへ切り替えを検討している」など、プロパンガスと都市ガスの料金を比べたい方は、ぜひご参照ください。

ここで掲載している内容は、プロパンガスと都市ガスの料金比較に記載した情報を前提としています。ご覧になっていない方は、あわせてご確認ください。

この記事は次のような人におすすめ!

  • プロパンガスから都市ガスへの変更を検討している方
  • これから北海道へ引越しで物件選びをしている方
  • プロパンガス料金が高いと感じている方

北海道のプロパンガスと都市ガスの料金差額

2024年10月調査・単位:円・税込み・小数点以下切り捨て
ガス会社名都市ガス11㎥・プロパン5㎥の請求額都市ガス22㎥・プロパン10㎥の請求額都市ガス44㎥・プロパン20㎥の請求額
都市ガス料金北海道ガス324653109166
旭川ガス309752008916
釧路ガス295448888445
プロパンガス
標準料金
エア・ウォーター
ライフソリューション
70121144019195
いちたかガスワン4815787012660
エネサンス北海道72051127518645
プロパンガス北海道地方平均料金67911112219333
プロパンガス最安値料金4015638011110

原料費調整制度を採用・公表している会社は、調整後の料金で計算しています。

プロパンガスの標準料金
一覧を見ていただくと、プロパンガス料金は各社の差額が大きいことがわかるかと思います。
プロパンガスの標準料金と比べると、都市ガスの方が圧倒的に安くなっています。ただプロパンガスの「標準料金」は、必ずしもその金額が適用される訳ではありませんので注意が必要です。
参照:標準料金の解説

比較に際しての注意

プロパンガスは都市ガスよりも熱量が2.2倍多い
同じ作業をする際、プロパンガスの方が使用量が少ない

プロパンガスと都市ガスでは、熱量が異なります。

プロパンガスは、都市ガスよりも熱量が約2.2倍多くなっています。簡単に言うと、プロパンガスの方が少ない使用量で済むのです。詳しくはプロパンガスと都市ガスの違いで解説しています。

熱量の違いを加味して計算
  • プロパンガス5㎥に対して都市ガス11㎥
  • プロパンガス10㎥に対して都市ガス22㎥
  • プロパンガス20㎥に対して都市ガス44㎥
この記事では、3パターンの使用量で比較しています。

北海道では都市ガスの方がプロパンガスよりも安い

北海道のプロパンガスと都市ガス
  • 都市ガスの方がプロパンガスよりも料金が安い
  • 差額は会社によって違う
料金表をまとめると、このような結果になっています。

料金を比べていただくと、都市ガスとプロパンガスの料金がまったく違うことがおわかりいただけるかと思います。

北海道ではプロパンガス料金が高い
北海道では、圧倒的に都市ガスの方が安いという結果です。
北海道の都市ガス料金は、本州など他地域と比べても遜色がないほど安く設定されています。対してプロパンガスは、全国でも突出して北海道の料金が高くなっています。
これから引越しする方など「都市ガスかプロパンガスかを選択できる状況」であれば、少なくとも料金面に関しては都市ガスの方が安心できるでしょう。
ただプロパンガスも災害に強いなどのメリットはあります。

都市ガスは、割引のない「一般料金」で計算しています。都市ガスの割引プランが適用される環境であれば、さらに差額が大きくなるでしょう。

ご注意事項として、プロパンガス料金は一定ではありません。お住まいの物件や地域によっては、一覧表の金額以下で提案できる可能性もあります。

プロパンガスを安く利用できる環境とは?
戸建住宅や大型の集合住宅では、プロパンガス料金を安くできる可能性があります。記載している料金以下にすることも不可能ではありません。
反対にアパートなど小型の集合住宅の場合には、高めの料金が設定されること多いので注意が必要です。
また一戸建てでも、プロパンガス事業者が少ない地域のお宅では、競争が発生していないため安くすることは難しいでしょう。

両社の供給方法が料金に影響している

  • 都市ガスは、都市部のみで使用できる地下の配管を通して供給する。
  • プロパンガスは、ボンベを個別で配送して供給する。
初期投資額の違い
企業にとって都市ガスは、整備するための初期費用が莫大にかかるというデメリットがありますが、その後の供給に関しては、少ない手間で供給できます。
一方でプロパンガスは、初期投資は少額にできますが、定期的にボンベを交換する必要があるため、人件費を含めた配送コストがかかってしまいます。

特に北海道は、面積が広大であることに加え、降雪などの影響もあるため、他地域よりもプロパンガス料金を高く設定せざるを得ないのです。

面積が広いので「ガス会社の数が少ない」「事業者同士の競争が起こっていない(地域がある)」こともプロパンガス料金が高くなっている要因の一つです。

標準料金は高めに設定される
ご注意点として、プロパンガスの標準料金は、高めの金額が掲載されることが通常です。
環境によっては、標準料金よりも安い金額が適用される可能性があります。また北海道内においても、ガスファンヒーターなどの機器を導入するお宅では、かなり安い金額が適用できることがあります。
プロパンガス料金を下げられる環境のお宅では、都市ガスとの差額が大きくならない可能性もあるでしょう。

ただ都市ガス料金に関しても、割引プランではない「一般料金」で計算していることに留意する必要があります。都市ガスの割引プランが適用されるお宅であれば、一般料金よりもさらに安い金額で使用することができます。

このような理由のほか、下記に記載するような両者の料金体制の違いも影響して、プロパンガスは料金が高くなる傾向にあるのです。

他地域のプロパンガスと都市ガス料金比較表
関東地方関西地方中部地方
四国東北地方中国地方
九州

都市ガスの料金は公平

都市ガスは同じ条件で料金プランが決まる
都市ガスは自宅だけ高くされるような心配がない

都市ガス料金の最大の特徴は、すべての顧客に対して平等であることです。

都市ガス料金は「どの顧客に対しても公平」
都市ガスは、かつて総括原価方式と呼ばれる規制料金が採用されており、行政によるチェックが入っていました。
また公共料金という位置付けであるため、「すべての顧客に対して公平であること」が必須条件として求められているのです。
2017年に小売事業者が全面自由化されたことを受け、現在はほとんどの事業者が自由料金制へと移行していますが、「すべての方に対して同じ条件で料金が決定される」という方針は変わっていません。

都市ガスでも、お住まいの地域や使用するガス機器により料金プランが違うこともあるのですが、それは「皆さん同じ条件」です。

一戸建てであろうと集合住宅であろうと関係ありません。一人暮らしでも家族住まいでも同じ条件で料金が決まります。

従って都市ガスの料金は、使用する地域やガス機器がわかれば引っ越し前でも簡単に計算することができるのです。

プロパンガスの料金は、みんな同じではない

プロパンガス料金はそれぞれのお宅で料金が異なる

プロパンガス料金は、以前から「自由料金制」です。その名のもとにプロパンガス料金は、各お宅でバラバラに設定されることが一般的です。

つまり物件によって高くされることもあれば、安くできることもあるのです。

プロパンガス料金は建物によって違う
プロパンガス料金は、適用される料金が決まっていないというのが最大の特徴です。「株式会社〇〇ガスの料金は必ず〇〇円」と決まっている訳ではありません。

料金表では、各社の標準料金や平均価格、最安値を記載していますが、必ずしもこの料金が適用されるとは限りません。都市ガス料金とは違うことがおわかりいただけたでしょうか?

プロパンガスは、戸建住宅か集合住宅かなど、環境によって適用される料金が大きく異なります。

戸建てにお住まいの方であれば、当社でプロパンガス会社の切り替えや引越しの相談を承っています。特に札幌市函館市近辺など、ガス会社同士の競争がある地域では、プロパンガスでもかなり安い提案ができる可能性はあります。

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プロパンガスの方が安いこともある

プロパンガスは特別料金ができることもある
プロパンガスは自由な料金対応ができる

プロパンガス料金は自由に提案できるため、逆にとても安い料金が適用されることがあります。

プロパンガスは特別料金の提案ができる
例えば業務用でガス使用量がとても多い工場や大型の集合住宅などでは、都市ガスよりも安い料金で提案されることも少なくありません。

北海道では一般的に「都市ガスよりもプロパンガスの方が料金は高い」というのが事実ですが、必ずしもすべてのケースに当てはまるとは限りません。

プロパンガスと都市ガスは違うサービス

プロパンガスと都市ガスは様々な点で異なる
実際の料金はその場所で使ってみてからわかる

そもそもプロパンガスと都市ガスは、異なるサービスです。

成分が異なる上に使用するガス機器も違います。

環境によって使用量が異なる
それぞれ違うサービスを正確に比較することは不可能ですので、上記の料金一覧はあくまでも目安として参照していただければと思います。
実際のところは、使ってみなければわからないのです。

これから引越しされる方で都市ガスとプロパンガス物件を比較している場合は、使用するガス機器などによって使用量が変わることにも注意するべきでしょう。

例えば新しい給湯器では、高効率でエネルギーを生み出すことができるため、ガスの使用量を抑えることができます。

従って「プロパンガスだから高い」「都市ガスだから安い」というだけでなく、使用する場所の環境によってガス料金は増減するということも覚えておいてください。

北海道のプロパンガスと都市ガス

北海道は、面積が広大で都市ガスの供給区域が限られている地域です。
最も都市ガスが普及している札幌市においても、プロパンガス供給の物件は多数あります。
北海道内は、すべての地域で都市ガスとプロパンガスが混在している、またはプロパンガスのみが供給されています。

この記事をご覧になっているのは、都市ガスとプロパンガスが混在している地域にお住まい、またはお引越し予定の方が多いかと思います。

プロパンガス物件は家賃が低め
賃貸住宅の場合、プロパンガス供給物件は、都市ガスの物件よりも家賃が安い傾向にありますが、ガス代は割高になる可能性が高いため注意が必要です。
特にプロパンガス供給の集合住宅は、ガス会社を選ぶことができません。入居者自身の意思により安いガス会社へ変えるという選択ができないため、引越しする方は十分に注意しましょう。
北海道のプロパンガス料金は日本一高い
北海道のプロパンガス料金は、全国で最も高い水準です。
広大な面積や降雪などによる物流コストの影響から、プロパンガス料金は高めに設定されることが多くなっています。
また面積が広大であるため、地域によっては供給できるガス会社数が非常に少なく、競争が起こっていないことも相場価格が上昇する要因の一つになっています。
割引プランが適用される可能性
ただ給湯やストーブもガスの物件などでは、比較的安い単価が適用されることもあります。北海道のプロパンガス料金は、物件によって差額が大きいという特徴があります。
一部のガス会社では、給湯器やコンロ、ストーブなどのエネルギーが「プロパンガスと灯油の併用」か、「プロパンガスのみ」なのかによって料金プランを分けています。
つまり北海道内においても、使用量が多いお宅の場合には、安い料金プランが適用される可能性があります。

これから引越し予定の方は、できる限り事前にプロパンガス料金の情報を確認することをお勧めいたします。

プロパンガス供給の戸建て住宅に引越し予定の方は、当社で料金の相談を承っています。⇒北海道のプロパンガス料金

北海道のプロパンガスと都市ガス料金(まとめ)

ここまで北海道のプロパンガスと都市ガスの料金比較について解説しました。

結論としては、「ほとんどの場合では、料金は都市ガスの方が安い」ということができます。加えて北海道の場合は、差額がとても大きいと言えるでしょう。

プロパンガスと都市ガスの決定的な違い
両者の決定的な違いは、
  • 都市ガスの料金は確定している
  • プロパンガスの料金は確定していない
という点です。

都市ガス料金は、すべての顧客に対して同じです。対してプロパンガスの料金は、個々の顧客によって料金が変わります。従って都市ガスの方が安いとはいえ、差額に関してはその物件によって変わることになるのです。

特に賃貸の集合住宅へお引っ越しを考えている方は、プロパンガス料金が高めに設定される傾向がありますのでご注意ください。ただ分譲の集合住宅の場合には、非常に安く設定されている物件もあります。

以上、プロパンガスと都市ガスの料金比較をしたい方の参考になれば幸いです。

北海道の都市ガス・プロパンガス料金Q&A

北海道で都市ガスとプロパンガス料金は、どちらの方が安いですか?

一般的には、都市ガスよりもプロパンガス料金の方が高いことが多いでしょう。特に北海道は、プロパンガス料金の平均価格が全国で最も高い地域です。

都市ガス料金の特徴は何ですか?

料金設定が全顧客に対して統一されていることが最大の特徴です。戸建・集合住宅に関わらず、同条件で料金プランが決まるので、不公平感がありません。また北海道の都市ガス料金は、他の地域と比べて特別高くはありません。

プロパンガス料金の特徴は何ですか?

多くの企業では、料金設定が顧客ごとに違うことです。お住まいになる物件によって、都市ガス料金と同水準のこともあれば、差額が大きいこともあります。広大な北海道では、地域によっても差額が大きくなっています。

プロパンガス料金は、どのような物件で安く利用できますか?

一般的に戸建住宅大型集合住宅では、安値に設定される傾向にあります。札幌や函館周辺では、競争が激しいので安く利用できる可能性は高いでしょう。反対にアパートなど小型集合住宅では、料金が高くなる傾向にあります。

都市ガスとプロパンガス、どちらを選べばいいですか?

都市ガスとプロパンガスを選べる環境にあるとして、一般的に都市ガスの方が安価でしょう。ただ災害時の復旧速度や熱量の高さでは、プロパンガスに利点があります。そもそも北海道では、都市ガスが限られた自治体でしか供給されていないので注意が必要です。

都市ガスはなぜ北海道の一部地域でしか利用できないのですか?

都市ガスは、配管設備が整備された地域でのみ利用可能です。北海道は広大な地域であり、都市ガスの配管が行き届いていないため、多くの自治体ではプロパンガスのみ普及しています。

プロパンガスの料金を安くする方法はありますか?

ガス会社を切り替えることで料金を抑えられる可能性があります。また料金交渉を行うことも有効な手段になり得ます。当社では、プロパンガスの切り替え相談や戸建住宅に引越す方の開栓予約を承っています。⇒問い合わせ

北海道の冬は寒いですが、プロパンガスで給湯や暖房を使うと高額になりますか?

プロパンガスは都市ガスに比べて単価が高めですが、一部の企業では給湯器やガス暖房向けの単価を抑えたプランを用意しています。また熱効率の良いガス機器を使うことで、使用量を抑えることができます。

著者:土勢育孝

この記事は、私が作成しました。

静岡県出身。エネルギー業界に10年以上携わり、特にプロパンガスや都市ガス、電力を専門にしています。またウェブサイトや記事も自身で作成します。ご意見や感想、指摘などありましたら、気軽にお寄せください。⇒著者情報

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