
「プロパンガスの料金を比較するには、どうしたら良いの?」
料金表をご覧になって、そう感じた方がいるかもしれませんので、このページで比較方法について記載します。
まず、プロパンガスの利用料金は一般的に「基本料金」と「従量料金」によって構成されています。
その金額に消費税をプラスすると、合計の請求金額になります。
基本料金はその月にどれだけガスを使用したとしても、全く使用しなかったとしても発生する料金です。基本料金は、ボンベ交換や保安管理など「ガスを使用しなかったとしても受けられるサービスの費用」と捉えるのが良いでしょう。
参照ページ:基本料金の解説
従量料金は、その月に使用したガスの量に応じて変わります。「1㎥(立方メートル)あたりの単価×ガス使用量」で算出されます。
消費税は当然ながら、サービスを利用している以上は、払わなくてはいけない税金です。
このウェブサイトのプロパンガス料金表でも、これらを表にして掲載しています。
プロパンガスの料金は、上記で構成されているのが一般的です。ただ例外として、「基本料金が0円のプラン」など、上記以外の料金プランや計算方式が適用されていることがあります。特に業務用では、基本料金が無いプランが採用されることも少なくありません。
料金の計算方式に関しては、計算方式と単価の求め方のページで詳しく解説しています。
ガスの利用明細に基本料金や単価が書いていない場合は

お手元のガス利用明細と、当サイトの料金表を見て困った方がいるかもしれません。
プロパンガスの利用明細には基本料金や従量単価が明記していないケースがあるのです。
近年では、基本料金は記載している事業者が多いかと思いますが、1立方メートルあたりの単価は書いていないことも少なくありません。
会社にもよりますが、前回検針と今回検針のメーター量、今回のガス使用量そして合計金額のみというケースもありました。
つまりガス会社によっては、現在の基本料金がいくらで、従量単価がいくらということが、簡単にわからないようになっていることがあるのです。
良心的な販売会社さんですと、ガス使用量、基本料金、従量単価、消費税をきちんと明記しています。それですとガス代が高くなったのか安くなったのか、比べれば一目でわかるかと思います。
プロパンガス料金の比較

基本料金や単価がわからなかったとしても比較することは簡単にできます。
最低でも「プロパンガス使用量」と「合計金額」がわかれば照らし合わせることが可能です。
単純にお客様のガス使用量と当サイトの料金表「ご使用量」の同じ数字の行をご覧下さい。一番右の「ご請求金額」が合計金額になります。これが安くなっているか、安くなっていないかということです。
さらに基本料金がわかれば、1㎥あたりの単価を計算で求めることも可能です。計算方法に関しては、上記の計算方式のページで解説しています。
利用明細に詳細を載せない理由

利用明細に1立方メートルあたりの単価を記載していないプロパンガス事業者は、少なくありません。
なぜ消費者にわかりやすいように、詳細を載せないのでしょうか?
理由はいくつか考えられます。
他社のガス料金と比べられたくない?
良心的ではない会社でしたら、明細をあえてわかりにくくすることにより、他社と比べられるのを防ぐという意図があるかもしれません。
検針票に基本料金と従量単価をはっきり明記してしまうと、例えばこのウェブサイトの料金表を見た方は、「単価が全然違うな」「これはとても高く設定されているのではないか」とすぐに気づいてしまうでしょう。その結果、他社へ切り替えられてしまう可能性を低くしたいという意図があると考えられます。
またプロパンガス料金は、公共サービスではないので法律により制限がされていません。料金をいくらで設定するのかはもちろん、検針票に細かい単価まで記載しなければならないと決められてはいないのです。
プロパンガス業界は、大小様々な会社が存在しています。中にはこのような、よろしくない考え方の事業者が存在しているのも事実です。
システムが整っていない?
料金が法令で制限されていないため、多くのプロパンガス会社では、各お宅によって、異なる従量単価を使い分けています。
詳しい説明は、この記事においては割愛しますが、各家庭によって料金を使い分けているガス会社がほとんどですので、A宅とB宅ではそれぞれ記載すべき従量単価が異なるのです。
中には、A宅とB宅と異なる金額を記載するような仕組みを整えていないガス会社があるのではないかと推測します。顧客数にもよりますが、実際に各家庭によって異なる単価を適用し、それを各家庭ごとに明細に印字して使い分けるとなると、それなりのシステムが整えられていないと不可能になってしまうでしょう。
小規模のガス会社の中には、このような管理が難しい事業者があるかもしれません。
適用している料金を把握していない?
これは、上述したシステムの項目に関連しています。
中規模から大規模のプロパンガス会社は、各家庭に適用している基本料金や従量単価をシステムに投入することにより、コンピューターで管理しています。「〇〇宅は現在、従量単価を〇〇円で設定している」ということを、ガス会社側は、一件一件わかっているのです。
一方で零細企業の場合には、そのような仕組みが整えられていないことが考えられます。
企業にもよりますが、昔ながらの営業手法で「クレームが入ったら、少し安くする」「顧客との話し合いで、その時の感覚で従量単価を決定している」というような事業者が、プロパンガス業界では現存しています。
そのような会社の場合、「〇〇宅は、現在〇〇円を適用している」ということを管理・把握していないことが推測されます。そもそも、顧客に適用している単価を、ガス会社側がわかっていないのです。そうなってしまうと、当然ながら検針票に基本料金や従量単価を記載することが難しくなってしまいます。
かなり杜撰な管理なのですが、古くからその地で営業していて数名で運営しているような小規模企業でしたら、このような形で営業している可能性もあるでしょう。
実際に不明瞭な検針票を使用しているのは、比較的規模の小さい事業者に多い傾向があります。現在も手書きで検針票を記入しているプロパンガス会社もあります。
ただプロパンガス業界では、現在零細企業が生き残るのが難しい状況にあり、合併や買収が盛んに行われています。
今後は規模の大きい事業者が中心になり供給していくことになりますので、このような習慣は徐々になくなっていくと考えられます。
検針票に詳細が記載されていない場合の対処(まとめ)
プロパンガス利用明細や検針票に、料金に関する詳細が記載されていない場合について、解説しました。
中には、大規模なガス会社でも明細に単価を記載していない事業者もあります。そのため「利用明細に従量単価が書いていない=悪いガス会社」と決めつけられる訳ではありません。
ただし、そのようなガス会社は、顧客への配慮が欠けているということは言えるかもしれません。
上述した通り、基本料金や従量単価がわからなかったとしても、合計金額のみで比較することは可能です。どうしても詳細を知りたいという方は、契約中のガス会社に問い合わせる、または当社にご相談いただいたとしても計算することはできます。(基本料金もわからない場合には、暫定で計算することになります。)
プロパンガス事業者は、数を減らしているものの、未だ全国で1万7千社ほどあると言われています。様々なガス会社が存在していますので、ご利用の方はくれぐれもお気を付けください。
当社では、ガス会社の切り替えを承っています。プロパンガス料金を少しでも安く抑えたいという方は、お気軽にご相談ください。