LPガス卸大手4社のうち1社であるENEOSグローブの2022年11月出荷分の国内卸価格が公表されました。

  • プロパンは前月比で1.8円値下げ
  • ブタンは前月比で2.0円値上げ(どちらもキログラム当たりの金額)

通常プロパンとブタンは、同じ値動きをすることが多いですが、今月はプロパンが値下げ、ブタンは値下げとなっています。

今年の春頃まで、プロパン・ブタンの輸入価格は高騰しており、過去最高値を更新していました。それが5月分からサウジCPと呼ばれる中東産のLPガス輸入額が下落を続けており、日本国内の小売店に卸される価格も下落基調にあります。

卸価格は、日本国内でLPガスを使用しているお宅にも大きな影響を及ぼす数値です。

卸価格は、「消費者への小売料金」ではなく、ENEOSグローブが傘下の特約店(小売事業者)へ卸す際の価格ですのでご注意ください。

現状では、日本国内で流通しているプロパンガスは、輸入価格・卸価格ともに値下がりの傾向にあります。

ただし、今年・昨年と値上がりした額が非常に大きかったので、決して数年前の金額に戻ったということではありません。ピークの時期を越えて落ち着いてきたという状態であり、輸入価格と卸価格ともに金額自体は依然として高騰しています。

また急激な円安が続いていることもあり、原料を輸入に頼っている国内のエネルギー事業者にとっては、厳しい状態が続いています。

そのため、輸入価格と卸価格は安くなっているものの、エンドユーザーである消費者への小売価格は逆に上昇を続けています。