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物価はどのくらい上がった?LPガス料金を2020年から物価と比べてみた

「物価高」という言葉を聞くようになって、もう数年がたちました。スーパーの値札は気になるけれど、ガス代はどうなんだろう?と思ったことはありませんか。

この記事では、国の統計をもとに、2020年から2026年8月までの「物価全体」と「LPガス料金」の動きを並べて比べてみます。

まず結論:物価は約14%、LPガス料金は約25%上がっています

暮らしに身近な商品やサービスの値動きを表す「消費者物価指数(総合)」を、2020年の平均を100として見てみます。

  • 消費者物価(総合)(総務省):2026年8月は約114(2020年比で約14%の上昇)
  • LPガス料金(石油情報センター):10㎥使った場合の全国平均で、2020年平均の7,873円から、2026年8月は9,822円(約25%の上昇)

この6年間でみると、LPガスは物価全体より大きく上がったことになります。

物価とLPガス料金の推移(2020年=100)

でも、ずっと物価より上がっていたわけではありません

この6年間を時期に分けてみると、動き方はかなり違います。

① 2021〜2022年:急に上がった時期

2021年8月に7,992円だった全国平均は、2022年8月には8,849円になり、1年で約1割上がりました。同じ時期の物価全体は、前年同月比で約3%の上昇でした。

この頃は、原油価格の高騰でLPガスの輸入価格も過去最高を上回る水準になっています(資源エネルギー庁「エネルギー動向」)。なお、電気や都市ガスは、この時期にさらに大きく上がっています。

② 2023〜2025年:意外と穏やかだった時期

2023年から2025年は、LPガス料金の上がり方は年に1〜2%前後でした。同じ期間、物価全体は毎年3%前後上がっていたので、この時期はLPガスのほうが緩やかだったことになります。

③ 2026年:再び上がっている時期

2026年に入ると、状況はまた変わります。1月に9,205円だった全国平均は、2月から8月まで7か月連続で上がり、8月には9,822円になりました。石油情報センターの月次調査(2001年11月開始)では、いちばん高い水準です。

消費者物価指数で見ても、2026年8月の前年同月比は、総合が+1.9%、「プロパンガス」が+6.9%です(総務省)。

時期ごとの上がり方の比較

2026年に上がったのは、なぜ?

LPガスの輸入価格の目安になるのが、サウジアラムコが毎月発表する「CP」です(CPの仕組みはこちら)。

2026年のプロパンのCPは、3月の545ドル/トンから、4月には750ドルへ大きく上がりました。その後、6月に760ドルとなり、7月に580ドル、8月に620ドル、9月に625ドルと動いています。

一方、小売価格は4月から8月まで上がり続けました。CPが下がった7月以降も、上昇が続いています。輸入した価格が家庭に届く料金に反映されるまでには、時間差があると考えられます。

この時期は、中東情勢の緊迫が連日報じられていた時期でもあります(中東情勢とLPガスの関係はこちら)。ただ、値上がりの理由を一つに決められるわけではなく、為替や輸送費なども関わってきます。

2026年のCPとLPガス小売価格の推移

電気・都市ガスは下がっているのに、LPガスは上がっている?

2026年8月の前年同月比(消費者物価指数)を、エネルギーごとに見てみましょう。

  • 電気代:-2.4%
  • 都市ガス代:-0.8%
  • LPガス(プロパンガス):+6.9%

電気と都市ガスが下がっている背景には、7〜9月使用分を対象とした「電気・ガス料金支援」の値引きが、8月の検針分から反映されたことがあります。今回の国の「電気・ガス料金支援」では、LPガスは対象外です(自治体が独自に支援している場合もあります。詳しくはこちらの記事で解説しています)。

つまり、電気・都市ガスの下落は、料金そのものが下がったというより、支援による値引きの影響が大きいとみられます。

ご自宅の料金は、どのくらい?

ここまでの数字は、あくまで「全国平均」です。実際のLPガス料金は、地域や販売事業者によって大きく異なります。たとえば2026年8月の10㎥あたりの平均は、北海道が11,663円、関東が9,238円でした。

ご自宅の料金が気になったときは、次の点を確認してみましょう。

平均より高いからといって、すぐに問題があるとは限りません。ただ、料金の内訳を知っておくと、値上げの案内が届いたときにも内容を確認しやすくなります。

まとめ

  • 2020年から2026年8月までに、物価全体は約14%、LPガス料金は約25%上昇した
  • 2021〜22年は急上昇、2023〜25年は物価より緩やか、2026年は再び上昇と、時期によって動きが違う
  • 2026年8月のLPガス全国平均(10㎥・9,822円)は、2001年11月の調査開始以降で最高値
  • 電気・都市ガスは支援の反映で下がったが、LPガスは今回の国の支援の対象外で、前年同月比+6.9%
  • 実際の料金は地域や事業者で異なるため、検針票で内訳を確認しておくことが大切

出典:石油情報センター「LPガス小売価格」月次調査(速報。全国平均・10㎥・基本料金と消費税込み。偶数月の確報とは数円〜数十円の差があります)、総務省統計局「消費者物価指数」(2020年からの比較は2020年基準の系列、前年同月比は2025年基準の公表値)、資源エネルギー庁「エネルギー動向(2025年版)」、サウジCP(岩谷産業ほか各社の公表値)

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