石油情報センターが、2026年9月末時点の家庭用LPガス(プロパンガス)の小売価格を公表しました。
全国平均は10㎥で9,815円となり、前の月末から7円下がりました。前月末を下回るのは、2026年1月以来、8カ月ぶりです。
この記事では、9月末の価格と、地域ごとの動き、10月に発表されたサウジCPとの関係を、わかりやすく整理します。
9月末の全国平均は9,815円
石油情報センターの調査(9月30日時点)によると、10㎥使った場合の全国平均は、基本料金と消費税を含めて9,815円でした。
- 前月末(8月31日)の9,822円から、7円の下落
- 前年同月(2025年9月)の9,205円と比べると、610円(+6.6%)の上昇
- 8月の9,822円は、調査を始めた2001年11月以降で最高。9月は、それに次ぐ2番目の高さ
7円の下落は、約0.07%の小さな動きです。「安くなった」というより、上昇が一服して、高い水準が続いていると見るのが、実態に近いでしょう。
なお、石油情報センターの価格には、毎月の「速報」と、偶数月の「確報」があり、数字が少し異なります。たとえば、8月の全国平均は、速報では9,822円、確報では9,856円です。この記事では、9月と同じ速報で比べています。

地域で、動きは分かれました
全国を8つの地区に分けて見ると、前の月末から上がったのは3地区、下がったのは5地区でした。
- 上がった:北海道(+9円)、東北(+15円)、関東(+16円)
- 下がった:中部(-28円)、近畿(-16円)、中国(-89円)、四国(-8円)、九州・沖縄(-2円)
下げ幅が最も大きかったのは、中国地区の89円です。
9月末の価格(10㎥)は、北海道が11,672円、東北が10,785円、中国が10,210円、中部が9,700円、九州・沖縄が9,734円、近畿と四国が9,439円、関東が9,254円でした。いちばん高い北海道と、いちばん低い関東では、2,418円の差があります。

2026年の動きを振り返ると
2026年は、1月の9,205円から、8月の9,822円まで、全国平均が約6.7%(617円)上がりました。4月から9月までの、前の月末との差を月ごとに見ると、次のとおりです。
- 4月:+57円
- 5月:+156円
- 6月:+222円
- 7月:+123円
- 8月:+37円
- 9月:-7円
上昇の勢いは、6月をピークに、少しずつ弱まっています。
LPガスの輸入価格の目安になる、サウジアラムコの「CP」(プロパン)を並べると、3月の545ドル/トンから、4月に750ドル、6月に760ドルへ上がったあと、7月に580ドルまで下がりました。その後は、8月が620ドル、9月が625ドルです(CPの仕組みはこちら)。
小売価格の上昇が弱まった時期は、CPが下がった7月以降と重なります。ただ、LPガスは自由料金で、CP以外にも、為替、輸送費、各販売事業者の料金の見直しの時期などが関わります。そのため、「CPが下がったから、小売価格が弱まった」と、言い切ることはできません。

10月のCPは、再び上昇しました
10月のCPは、プロパンが680ドル/トン(前月比+55ドル)、ブタンが730ドル/トン(+70ドル)でした。プロパンは、7月の580ドルから、620ドル、625ドル、680ドルと、4カ月続けて上がっています。
これまでの動きを見ると、CPの変化が、すぐにご家庭の料金に表れるわけではなく、時間差があると考えられます。今後の小売価格がどうなるかは、現時点ではわかりません。10月末ごろに発表される11月のCPも、引き続き確認していきます。
「平均が下がった」=「ご家庭の料金が下がる」ではありません
ここまでの数字は、あくまで全国や地区ごとの「平均」です。実際のLPガスの料金は、地域や販売事業者、契約の内容によって、大きく異なります。7円の下落が、ご家庭の請求額に、そのまま表れるとは限りません。
ご自宅の料金が気になったときは、次の点を確認してみましょう。
- 検針票や請求書で、基本料金・従量単価(1㎥あたりの料金)・設備料金を確認する
- お住まいの地域の水準と比べる(全国平均との比較はこちら)
- 料金が毎月変わる仕組みを知っておく(使用量と単価が変わる理由はこちら)
この1年の物価とLPガス料金の動きは、こちらの記事でも整理しています。
まとめ
- 2026年9月末のLPガス家庭用料金は、全国平均(10㎥)で9,815円。前月末から7円下がり、2026年1月以来8カ月ぶりに前月末を下回った
- 前年同月比では+6.6%で、8月に次ぐ、調査開始以来2番目の高さ。上昇が一服して、高い水準が続いている
- 8地区のうち、北海道・東北・関東の3地区は上昇、中部・近畿・中国・四国・九州沖縄の5地区は下落した
- 2026年の上昇の勢いは、6月をピークに弱まっている。ただし、CPとの関係を言い切ることはできない
- 10月のCPは、プロパン680ドルと再び上昇。今後の小売価格は、現時点ではわからない
- 実際の料金は、地域や事業者で異なるため、検針票で内訳を確認しておくことが大切
出典:石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報(毎月調査)」(全国平均・10㎥・基本料金と消費税込み。2026年9月30日調査)、同「確報(偶数月調査)」(2026年8月の9,856円)、サウジCPの公表値(岩谷産業ほか)、ガスエネルギー新聞「8カ月ぶり下落―家庭用LP9月分」
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