2022年2月サウジCP

中東産LPガスの日本向け長期契約価格(サウジCP)の2月分出荷価格は、プロパンが1トンあたり前月比200ドル上がり790ドル。ブタンは前月比185ドル上がり790ドルとなりました。

サウジCPは、日本国内で流通するプロパンガスの価格に大きく影響しています。昨年の4月をピークに値下がり基調にあり、ここ数か月は落ち着きを見せていましたが、2月の金額が突然急激に上昇しました。

金額としては、図の通り2021年5月と同水準の高値を付けています。

価格高騰の理由としては、中国の需要回復と生産プラント定期点検に伴う出荷減少が指摘されています。出荷する量が少なくなったことで、計算方式を変更したのではないかと推測されているのです。

日本国内のプロパンガス小売事業者は、一昨年からのサウジCPの高騰により各家庭への販売価格も値上げせざるを得ない状況が続いています。

先月まで落ち着きを取り戻していたように見えたサウジCPですが、2月の金額は昨年夏ごろの水準に再び戻ってしまいました。

3月にこの金額が維持されるのか、大幅に下落するのか注目ですが、結果によっては再び日本国内のプロパンガス小売料金が高騰することになるかもしれません。

※サウジCPとは、サウジアラビアの国営企業・サウジアラムコが公表している「輸出国に対する取引金額」です。サウジアラビアは、現状LPガスの最大輸出国であるため、このサウジCPは日本国内のLPガス小売価格に大きく影響しているのです。

サウジCPの価格が上昇したということは、日本国内で流通するプロパンガスの仕入れ価格(中東産に限る)が高くなったということです。