LPガス事業などを手掛けるTOKAIや岩谷産業が最高益を更新して決算を終えています。

TOKAIは減収ながら過去最高益を更新

TOKAIホールディングスの2017年3月期連結売上高は、前期比で1.3%減の1786億円となりました。収入は減るかたちとなりましたが利益面では社内の収益改善が順調にすすみ、営業利益は54.6%増の127億円、経常利益は56.7%増で同じく127億円、純利益は112.1%増の73億円となり、利益項目すべてで過去最高を更新する結果となりました。

LPガス事業では仕入れ価格が下落しているため、それに伴い顧客への販売価格が下落し、売上額が低下しています。ただ、供給エリアとして新たに岐阜県に進出するなど顧客数獲得に取り組み、需要家数を8000件増の58万8000件としています。

岩谷産業も減収増益

同じくLPガス販売の大手である岩谷産業は、売上高が前期比4.6%減の5880億円、純利益は33.8%増の165億円とこちらも減収増益という結果になっています。同社も同じく過去最高益を更新しています。
需要家数は、2万件増の88万件となり販売数量は増加していますが、円高やLPガスの輸入価格下落による販売価格下落に伴い収入額が減るかたちとなっています。

両社は上場しているため決算情報が公開されますが、非上場で決算情報が公開されない各企業も同様にLPガス販売価格下落から減収の流れになっていると予測されます。

従って、もしも昨年から今年にかけてLPガス価格の値上げがあったお宅があるとしたら、要注意かもしれません。仕入れ価格は間違いなく下落の方向にあるため、多くの企業では顧客への販売価格も下げる傾向にあります。値上げのあったお宅は今一度、原因などを確認されることをお勧めします。